ストーリー紹介
「たいきのバカーっっっっ!!!!」
泣いて家を飛び出して…いつの間にか私はあの教会の前に来ていた。
ぐすっ…ひっく…。
寒いよぉお…。
春とは言えまだ冬の寒さが残っている夜の風は、容赦無く薄着の身体に突き刺さる。
寒空を見上げると、そんな私を笑うかのように星が瞬いている。
ふと声がしたような気がしてそちらの方に目をやる。
まただ…。
いつの間にかあの教会の前まで来てしまっていたらしい。
マリア像が月の光でぼんやりと輝いている。
「…ねぇ、マリア様、やっぱり私が悪いと思う?」
ステンドグラスの中の彼女に聞いても答えてくれるはずは無く、私はもう一度がっくりと肩を落とす。
そしてもう一度、今度はありったけの大きな声で叫ぶ。
「ねぇったら〜っ!!」
私ったら、酔っ払いのようだ。
もうっ。
視線を落とすと、教会のドアが半開きになっている。
入っちゃっても良いかな…?
教会は迷ってる人を休ませてくれる場所だって聴いた事がある。
今まさに私は迷い人…。
それに今夜は寒いし…。
良いよね。きっと神様も許してくれる。
勝手に自分の中で納得して、私はその少しだけ開いたドアをそっと押した。
「…わぁ…」
両側の壁には蝋燭が灯され、神秘的な雰囲気を醸し出している。
優しい光がゆらゆらと揺れていた。
*ゲーム本編冒頭部より*
▼ 画面イメージ
※ 開発中につき、キャラ絵、設定などは変更する場合があります

「危ないよ」
突然耳元で声がしたと思うと、私の身体がふわっと浮いた。
「きゃっ」
「キミ、ちゃんと下、見て歩いてる?」
「えっえっ…え〜〜〜〜〜〜〜〜っ」

あ、この人の新刊、出てたんだ。
何気なく寄った本屋で、私はお気に入りの童話作家の本を見つけた。
それを手に取ろうと手を伸ばした瞬間
「!!」
同じ本を取ろうとしていた人と思いっきり手をぶつけてしまった。
「っあっ!ご、ごめんなさいっ!」
私はすかさず頭を下げ、謝った。
のに、中々相手から返事が無い。
うっわ〜、怒らせちゃったかな…。
恐る恐る顔を上げると。
「…あ…」
驚いたような男の人の顔がそこにあった。
見覚えのあるこの顔。
「す、済まない…少し考え事をしていたもので…」
聞き覚えのあるこの声。





